1月17日に放送の「この差って何ですか?」にて
カシミヤとウールの価格差はどのような理由であるのかを解説していました
寒くなってきた今の季節に重宝するのがセーター
洋服店にはいろいろな種類のセーターが並んでいますが値段は様々。ウールのセーターは6,900円ですがカシミヤのセーターは18,000円
カシミヤのセーターは高いものとは周知の事実ですがここまで差が出る理由を知っている人は少ないのではないでしょうか?
カシミヤがウールよりも値段が高いのは「希少価値が高い」「保温力が高い」という2つの大きな差があるのですが実際にどれくらい差があるのかを番組では調査
そしてカシミヤは自宅で洗濯しても縮まないという事実についても紹介していました
【カシミヤは希少価値が高い】
ウールは羊の毛、カシミヤはカシミヤヤギの毛が使われています
羊はオーストラリアやヨーロッパなどの多くの地域と国に生息しているのに対して、カシミヤヤギは中国やモンゴルなどの限られた山岳地帯にしか生息していません
その数は羊が約10億頭に対してカシミヤヤギは約8000万頭で約12倍の差があるのです
さらに羊は全身の毛がウールとして使われるのですが、カシミヤヤギは産毛だけしかカシミヤとして使用できません
産毛だけしか使用できないのはカシミヤヤギが標高の高い山岳地帯に生息しているため。冬は約-35℃という厳しい環境でカシミヤヤギは生活するのですが、その寒さから身を守るのが暖かい産毛なのです
1頭から取れる量がカシミヤは非常に少なくウールの取引価格が1kg2000円なのに対してカシミヤは1kg2万円もしてしまうのです
【カシミヤの方が格段に暖かい】
カシミヤの方がウールよりも暖かいというのは有名ですがどれくらいの差があるのかあるのかは知りませんよね?番組では実際にどれくらい暖かさに違いが出るのかを具体的な数値で比べていました
ウール100%とカシミヤ100%のセーターを用意。12月の平均気温の7℃に設定した部屋で同じ人物に着用してもらい30分の測定でどれくらいの差が出るかという実験でした
セーターを着用前の体温は
胸 23.9℃ 脇 31.1℃ 腹 28.5℃でした
着用してから10分後の体温は
ウール 胸 +4.4℃ 脇 +0.7℃ 腹 +0.4℃
カシミヤ 胸 +5.2℃ 脇 +4.4℃ 腹 +2.7℃
そして着用して30分後の実験終了の時の体温は着用前と比べて
ウール 胸 +5.6℃ 脇 +0.3℃ 腹 +1.4℃
カシミヤ 胸 +6.8℃ 脇 +4.5℃ 腹 +2.7℃
となりました、カシミヤはウールより保温力が高いことが見事に証明されましたね
カシミヤは体温が保温され続けるので暖かい血液が全身に回り始めるとのことでした
・【カシミヤはどうして保温力が高いのか?】
カシミヤとウールのセーターで暖かさに差が付いた理由はカシミヤがウールよりも繊維が細いため
繊維の細さはカシミヤはウールの4分の3程度、目が細かい風を通しにくいので保温力に差が出るとのことでした
【カシミヤは自宅で洗濯しても縮まない】
ウールのセーターは自宅で洗うと縮んでしまいますが、カシミヤのセーターは洗っても縮まないという差もあるそうです
ウールの繊維はギザギザが大きく水で洗うと開いてしまい繊維同士が絡み合うことによって糸同士がくっついてしまい縮んでしまいます
一方のカシミヤの繊維はギザギザが少なく水で洗っても繊維同士が引っ掛かりにくいので縮まないとのことでした
・【自宅でカシミヤを洗う方法】
カシミヤの正しい洗い方を番組では紹介していました
カシミヤを洗うのに使う洗剤は中性洗剤。裏に中性という記載があるものを選びましょう
・中性洗剤を約30℃のお湯に入れて軽くかき混ぜる
・その中に型崩れしないように畳んだままセーターを浸ける
・そのままの状態で20~30回ほど持ち上げ洗いをする
・すすぎ洗いも20~30回の持ち上げ洗いをする
・脱水はバスタオルを2枚用意してカシミヤのセーターを広げたら挟んで巻く
・水気がとれたら日陰でハンガーを使わずに平干しで乾かす
※押し洗いをすると汚れが繊維の中に入ってしまうそうなので注意。持ち上げるだけで流し出すようにしましょう
【まとめ】
カシミヤとウールの価格差は「希少価値」「保温力の違い」というものでした、あと自宅でカシミヤを洗濯しても大丈夫というのは目からウロコですね
カシミヤのセーターは高価なものだから自宅で洗うのは厳禁!だと思っていましたがカシミヤの方が自宅で洗濯したもOKなのはびっくりでした
「カシミヤはウールよりも高いもの」だけではなく、その価格差はどうしてなのかがよくわかった素晴らしい雑学でした