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林先生が講演会で唯一紹介する本「学力の経済学」の著者 中室牧子さんと子供の学力を上げるための方法を語る

2016年9月25日に放送の「林先生が驚く初耳学」にて

林先生が講演で唯一紹介する本「学力の経済学」の著者 中室牧子さんと共に子供の学力を上げるにはどうすればいいのかを語りました

 

『初耳学』恒例の林先生の綺麗ごとゼロの特別授業

今回は林先生が今 最も会って話を聞きたいという学者 中室牧子さんが番組に出演しました

 

その中室さんは今 教育界に一石を投じています

 

彼女の主張は

 

「勉強させるにはとにかく金で釣れ」

「東大合格の体験談は意味がない」

「子供に勉強しろというのは無駄」

 

というもの

これらの暴論にも聞こえる事実に林先生が感銘を受けているのです

そんな2人が本当に学力が上がる勉強法を番組で語りました

 

 

 【林先生が「唯一」講演会で紹介した本とは?】

 

 

 

林先生は中室牧子さんの本を暗記するくらい読んだと語ります

 

林先生「僕も教育系の講演会よく呼んでいただくんですけれども本を紹介することはないんです

 

その中で唯一 (中室牧子さんの)本を紹介しました

根本的な教育に対する考え方が世の中にたくさんいる色々な教育評論家の方と違うんです

だからやっぱそこを世の中の人に知っていただきたい方」

 

 

中室さんの名を一躍有名にした著書が「学力」の経済学です

 

 

 

ジャンルとしては異例の23万部超えのベストセラー。一体どんなことが書いてあるのか?

その1つが「東大に子供を入れた親の教育法を真似しても東大には受からない」というものでした

 

 

【人のまねをしても学力は上がらない!膨大なデータが証明】

 

 

成功したからこそ語られる貴重な体験を真似しても合格できないとは一体どういうことなのか?

 

中室さんは次のように解説していました

 

中室「例えばよくある話としては子供を全員 東大に入れたお母さんの話とか非常に低い偏差値から偏差値の高い大学に入れた教育者の本はよく売れていると思うんですよね

私もよく読むんですけれども、そういう本を読んだ時にやっぱり一歩立ち止まって考えなければならないのは成功したお母さんとまったく同じことをして自分の子供も成功させられるのか?

というと必ずしもそうとは限らないってことなんだと思うんですね」

 


中室さんは子供を東大に合格させた親の体験記や偏差値を40も上げた奇跡の物語を鵜呑みにするのは危険だと警鐘をならします

というのも子供の能力、親の取り組み、運といった受験の合否を左右する要因を無視して勉強法を真似しただけではすべての人が同じ結果にはならない

そう中室先生が言い切る根拠は子を持つ何万もの家族をサンプルとしたデータの研究にあるのです

この学問のことを中室先生は教育の経済学と呼んでいます

 

 

林先生は中室さんのこの意見に賛同

 

林先生「こういう調査方法をとりました

その結果としてこういう結果が出たのでこういう差が出るってことはデータが語ってると言われたら納得できますよね

例えば合格体験記なんかにある生徒がすごく悩んだんだけど試験直前で文系から理系に変わったと、

文系から理系に変わると試験科目変わったりして大変なんですよ

だけど残りわずかな時間で生徒は頑張って受かったと

だから「皆さんも最後まで夢をあきらめないで頑張ってください」って書いてあるんですけど、ほとんどは落ちているんですよ!

でも数名は受かるんです

その人の話が本に載って「だから頑張れ」って言われると、これは困るなと思って見てるんですよ」

 

ここで重要なのは学力との因果関係だと言います

 

 

 

【学力との因果関係について。わかりやすく解説】

 

 

番組に出演していたゲストの三田寛子は「子供の才能を伸ばすのに自分が行っていることが間違えているか心配」と林先生と中室さんに悩みを打ち明けます

その悩みに中室さんは次のように説明しました

 

中室さん「ここで1つやっぱりポイントとなるのが例えば子供を全員東大に合格させた母親の本に「私は子供が小さい頃にかなり読書をさせました、読書のおかげで成績が伸びました」っていうふうに書いてあったとすると

多くの方はその「読書と学力の間に因果関係があった」というふうに考えてしまうんだと思うんですね」

 

因果関係?難しい言葉に戸惑うゲストに中室さんはわかりやすく更に解説します

 

 

中室さん「少しご説明をしたいというふうに思うんですけれども

例えば読書をしたから学力が高くなったんだというふうに皆さんはお考えなると思います

これは読書という原因があって学力という結果がもたらされているわけですね。

読書をしたから学力が高くなったというふうにいえるのであれば、これは因果関係であるというふうにいえます

 

因果関係というのはこれ読んで字のごとく原因と結果ですから因果関係があれば「読書をすれば学力が高くなる」は正しいんです

そうなんですけれども関係にはもう1つあってそれを「相関関係」と呼んでいる

これ相関関係というのはただ読書を読むということと学力が高くなるということが同時に怒ってはいるんだけれども原因と結果が明らかでない場合

その場合を相関関係というふうに呼ぶわけですね

 

この場合読書をしたから学力が高くなったのではなくて学力が高い子が本を読んでいるだけという可能性があるということなんです

そうすると読書をさせても学力は上がりません」

 

「本を読みなさい!」世の中でよく言う読書で学力が上がるは言い切れない説だと熱弁していました

 

 

さらに中室さんは膨大なデータから「学生時代にスポーツをやっていた子供は将来 年収が高くなるなる」という持論を語ります


中室さん「どのような方法を使っているかといいますと一卵性の双生児のデータを大量に集めるんです

一卵性の双生児というのは遺伝的環境も全く同じだし、家庭環境も同じと。こういうペアがいます。

学生時代に片方の双子の人はスポーツをやってたけれども、片方はやらなかったというケースがあったとします

そういう人達を大量に観察することによってスポーツをやったことが収入アップにつながったかという因果関係がわかるわけです

 

私の研究の結果ではスポーツをやっていた人というのは正社員になる確率が高いということを明らかにしているわけです」

実際にノルウェーの結果ではスポーツをやっていた人は収入が4~5%がアップするという結果が出ているんです。

このように収入に違いが出るのはスポーツを通して忍耐力やリーダーシップを獲得しているからだと教育経済学者の間では考えられています

 

 従来の教育論が次々とひっくり返される中、実用できる事を林先生と中室さんは続いて語ります

子供の学力が上がる簡単な行動があると紹介していました

 

 

 

【「勉強しなさい」は効果がない!効果があるのはご褒美をあげる事】

 

 

 

4万5000人のデータ研究から子供の勉強意欲をなくしてしまう親の行動が分かったのですが、それは一体どんな行動なのか?


中室さんは「勉強しなさいというのが1番効果がない」と言います

 

中室さん「実はこれは私自身が行った研究で15年にわたる追跡調査のデータを使って
小学校低学年の子供を対象にした研究になります」

 

この研究は子供の勉強へのかかわり方を

 

  1. 勉強したかを確認している
  2. 勉強を横についてみている
  3. 勉強する時間を守らせている
  4. 勉強するように言っている

 

という4つのタイプの家庭で調査しました

 

 

この4つの類型のうち一番勉強時間を伸ばす効果があったのは何なのか?

男女別にどれほど学習時間を増加させたかを調査したところ

「勉強をする時間を決めて守らせる」というのは子供の学習時間を伸ばす効果が1番ありました

逆に「勉強しなさいと言う」と言うと女の子に関してはかえって勉強する時間が少なくなってしまうというデータが出ました

 

勉強をしろと言わないと全くやらない子供でも勉強しろというのはダメなのか?という質問に中室さんは次のように返答します

 


中室さん「そうですねやっぱり親が見ていなかったとしても勉強を習慣化させるっていうことをさせてあげようと思うと、何らかの形で親が自分の時間を犠牲にするような関わり方

横について見ているとか、時間を決めて守らせるっていうことが必要なのかなというふうには思います

で実はあるあるネタとしてリビングで勉強する子は学力が高いというのがよくありますよね

これはリビングで勉強するということが学力を高めるのではなくて、リビングで勉強していると、このように勉強を横について見ているとか時間を決めて守らせるということがより容易になるのではないかというふうに考えられるんです」

 

 

 

中室さんの意見を聞き林先生も「勉強しなさい」という事がどのような影響を持つか独自に調査していると次のように解説しました

 


林先生「僕の仕事を手伝ってくれる優秀な東大生には必ず聞くんです。親に勉強しなさいって言われたことがある?って聞いてYesって答えは1回も返ってきたことがない

だから「勉強しなさい」が効果があるかどうかはともかく実際に勉強した子は勉強しなさいとは言われていないっていうことはこれは問題なく言えるんではないかという自信はあります」

 

「教え子に林先生は勉強しなさいとは言わないんですか?」

 

林先生「言うわけないじゃないですか!勉強しなさいって言わなければいけない予備校講師は最低ですよ

僕の授業を受けてることによって「面白いなちょっと自分で勉強しよう」という気にさせなかったら我々の仕事の価値はないです」

 

 

子供に寄り添って勉強を見てあげることが大事だと分かりました

実は3万6000人のデータ研究から子供に勉強の習慣を定着させるのによりよい方法が明らかになったという

果たしてそれはどういう方法なのか?

 

番組にゲスト出演していた三田寛子は次のように語りました

 

「子供も大人もそうなんですけど好きなことには集中するんですけど、例えばあんまり勉強好きじゃない科目とかだととにかくうちなんか今中3でとにかく勉強させなきゃいけないんだけども

気分がうちだと歌舞伎の方に気持ちがいったり集中が3時間がすごいつらいからって親としては気になって振り回されちゃうんです」

 


そんな三田さんが番組内で模擬的に子供に勉強を定着させるためにやった行動は勉強しなければ夕食を少し減らすという罰を与えるという方法

しかしこれは約3万6000円にデータ研究から出た答えとは真逆になります

「学力」の経済学の著者の中室さんは「ご褒美で釣るのが効果的」と断言します

 

 

一般的にはご褒美で釣るのは悪いイメージです。甘やかしちゃう気がしますよね

しかし人間には実は目先の利益が遠い将来の利益よりもよく見える、高く見えるという傾向があるんです

例えばダイエットをしなければいけないとわかってるものの目の前のケーキを食べてしまう、長い目で見れば貯金をしなければいけないがつい浪費してしまうというように目の前の利益が高く見えてしまうという傾向があります

これと一緒で勉強しなければいけないと子供はわかってはいるんです

 

そこでご褒美として勉強することの利益を高めてあげればいいんです

そのために使うのがご褒美なわけですけれども、いったいどのようなご褒美を上げればいいのか?

 

成績で良い結果が出来たらゲームを買う?お金を渡す?好きな食事をだす?

実は子供へのご褒美のあげ方も3万6000人のデータ研究から正解と不正解が分かっているそうです

 

 

例えばこの2つ

 

 

  • テストで80点以上取れば2000円あげるという結果に対するご褒美
  • 参考書を1冊読み終えただけで200円あげるというご褒美

 

 

 

これはアメリカで行われた大規模な実験だそうです、結果はアウトプットにご褒美を上げるのではなくてインプットにご褒美を上げた方が学力は高くなりました



「子供というの私たちが思っている以上にどうやれば学力が上がるのかがわかっていません

そこで本を読む、宿題をやるなどの具体的な手順を示して、それをたんたんと継続的にやらせてあげるようにご褒美を付けてあげないと学力が上がっていかない」と中室さんは語っていました

ご褒美は子供を甘やすことになり教育上よくないという意見も根強いですが勉強をすると言うきっかけを作るにはとっても効果的

実はご褒美はダイエット目的の大人にも効果的でジムに1回いくときに定額の報酬を付けると4か月で習慣化されるという研究結果が出ているとのことでした

 

勉強でもダイエットでも目先の利益を得ることで将来への頑張りができるんですね

非常にわかりやすく今までの考え方を変えられるような番組企画でした

林先生も太鼓判を押す「学力の経済学」には今回紹介したような学力アップのための常識が覆されるようなことが書かれているとのこと

興味があるかたはぜひ手に取ってみてください